公開日: |更新日:
設計を担当する建築士には、1級建築士と2級建築士がいます。注文住宅を依頼するときはどちらを選べば良いのでしょうか?
ここでは、1級建築士と2級建築士の違いと、選ぶ基準について解説します。
1級建築士は、設計できる建物に制限がありません。高層ビルや大型ショッピングセンター、競技場まであらゆる建物を設計できます。
1級建築士はその資格の難易度も有名です。そもそもの受験資格が「2級建築士として4年以上の建築実務経験を積んだ人」もしくは「建築に関する学校で指定科目を履修して2~4年の建築実務を積んだ人」に限定されています。そのような実務経験者の中で、平成30年の合格率は12.5%でした。
2級建築士は、設計できる建物が限られています。
木造の建物は、延べ床面積1,000平方メートル以下。公共建築物で延べ床面積500平方メートル以下。鉄筋コンクリート造は延べ床面積300平方メートル以下。いずれも、「軒の高さ9m以下/建物の高さ13m以下」という制限がつきます。
主に、戸建て住宅の設計の専門と考えるとイメージしやすいでしょう。
2級建築士の資格の合格率は25.5%(平成30年)です。2級建築士の受験資格は、「指定科目を履修した人」または「7年以上の建築実務経験を積んだ人」と1級建築士より基準が低め。そのため受験者数が多く、合格者の人数だけを見ると、1級合格者の倍以上です。
では、注文住宅を作るなら1級建築士を選んだほうがいいのでしょうか。実は、一概に1級建築士を選ぶべきとも言えません。「どこまでこだわりたいか」によって、依頼先を決めるのがおすすめです。
1級建築士に依頼すると、凝った設計を頼めますが、その分、設計料は高額になります。シンプルな住宅を作るのであれば、2級建築士に依頼することでコストが抑えられます。
理想の家をこだわって作りたいと考えているのであれば、2級建築士ではいろいろと制限されてしまい、思うような家ができないかもしれませんので、1級建築士を選ぶほうが良いでしょう。